自費メニューの中身は「手技」ではなく「説明」:患者が払うと決める3文の型
前の記事で、自費移行は「評価→説明→価格」の順で設計する、と書きました(出典2)。この記事はその中核、説明の型です。
自費で患者が払うのは、手技の名前ではありません。「なぜ腰が痛いのに太腿を触るのか」が分かったとき、患者は「この人は分かっている」と感じ、払うと決めます。説明ができれば価格は後からついてきます。できなければ、どんな手技でも単価は上がりません。
3文の型:前提・評価・理由
説明は3文で足ります。
- 前提:何を前提に見ているか
- 評価:何を見て、何が分かったか
- 理由:だから、どこを触るのか
この3文があれば、痛い場所と触る場所が違っても、患者はつながりを理解できます。
例:腰痛で、太腿の前外側を触る
藤井翔悟の仙腸関節の解説動画をもとにした例です(出典1)。
前提:「仙腸関節はわずかに動く関節で、その動きが悪いと腰に負担が出ることがあります。今日はその前提で見ます」
動画では、仙腸関節が動くかどうかの議論に立ち入らず、「動くという前提でやる」と明示しています。前提を言葉にするのは、患者にも、自分にも、評価の枠を示すためです。
評価:「骨盤の左右の高さを見ると、右が引き上がっています。右の関節が動きにくくなっている可能性があります」
動画の評価は、ASIS(上前腸骨棘)の高さを左右で比べ、縮こまっている側を「可動性が悪いことが多い側」と仮に置くところから始まります。
理由:「骨盤を引き上げているのは、太腿の前外側の筋(大腿筋膜張筋)です。この筋が骨盤を引っ張って関節の動きを止めているので、腰ではなく先にここを見ます」
動画では「前側の大腿筋膜張筋が仙腸関節の硬さと連動している、リンクしている」と説明しています。
この3文を言えると、患者は「腰が痛いのに太腿を触る」ことを納得します。納得が、自費の単価を支えます。
自費で患者が払うのは、手技の名前ではなく「なぜそこを触るのか」の説明です。筋膜リリース徒手療法の評価の考え方を、無料動画で確かめてください。合わなければブロックで解除できます。
LINEで無料動画を受け取るセミナーの日程を見る3文が言えないときに起きること
- 手技の名前で説明する(「〇〇法をやります」)→ 患者は中身が分からず、価格の根拠が見えない
- 「全体を整えます」と言う → 何をしているか分からず、他院と比べられない
- 説明を飛ばして触る → 痛い場所と触る場所が違うと、不信になる
自費で離脱が起きる原因の多くは、技術ではなく説明です。
3文を自費メニューに組み込む
自費メニューを設計するとき、3文を施術の流れに固定します。
| 施術の段階 | 言うこと |
|---|---|
| 最初の評価(数分) | 前提と評価の2文 |
| 触る前 | 理由の1文 |
| 触った後 | 「何が変わったか」を患者に聞き、確かめる |
| 次回の案内 | 「次は何を見るか」を1文 |
この流れが固定されていれば、スタッフが変わっても説明の質が保たれます。メニューの名前より、この流れの方が商品です。
注意点
- 評価は仮説です。「可能性があります」「ここを見ます」までの言葉で止め、効果を断定しません
- 3文は型であり、患者ごとに中身が変わります。型だけ覚えて中身が空だと、すぐ見抜かれます
- 評価が言葉にならないなら、まず自分の評価を言葉にする練習が先です。説明は評価の結果であり、話し方の技術ではありません
まとめ
- 自費で患者が払うのは、手技の名前ではなく「なぜそこを触るのか」の説明
- 説明は前提・評価・理由の3文
- 例:仙腸関節の前提 → ASISの高さの評価 → 大腿筋膜張筋を先に見る理由
- 3文を施術の流れに固定すれば、それ自体が自費メニューの中身になる
次の記事では、評価と説明の時間を含めた価格の決め方を整理します。
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LINEで無料動画を受け取るセミナーの日程を見る- 藤井翔悟「仙腸関節」解説動画の文字起こし(仙腸関節の可動性を前提として扱う、ASISの高さの左右差、縮こまっている側、大腿筋膜張筋と仙腸関節の硬さのリンク):株式会社藤井翔悟事務所 内部資料
- 当サイト「柔道整復療養費2,867億円を約5万か所で分ける」 https://jusei-jihi-note.pages.dev/ryoyohi-5man-kasho/